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リピートは1回だけでいいのか (5月2日)

「まいにち」シリーズになってから違和感のあること。特に、長く聞いている「まいにち中国語」だけど、単語・スキット・例文などを1回しかリピートしない。しかもモデルリーディングと同じ程度のポーズしか置かないこと。

「何が悪いの?何度もリピートするのは時間の無駄でしょ?」と思う?本当に?

とんでもない。1回聞いて、すぐに同じようにリピートできる人は語学の天才だ。そんな人はほとんどいない。多少なりとも発音をよくしたいと思う向学心のある人なら次のような悩みを持つだろう。

モデル:我叫陈雨荷。(Wǒ jiào Chén Yǔhé.)
あなた:ウォージャオ(あれ、3声+1声だっけ、3声+4声だっけ?)チhェN(つぎのheって何て読むんだっけ?あー、もう一度言ってほしい。)
モデル:你好。
あなた:你好。(你好くらい言えるよ。それよりさっきの気になるなあ)

という具合。これを2回リピートすればこう変わる。前半は同じ。

モデル:我叫陈雨荷。(Wǒ jiào Chén Yǔhé.)
あなた:ウォージャオ(あれ、3声+1声だっけ、3声+4声だっけ?)チhェン(つぎのheって何て読むんだっけ?あー、もう一度言ってほしい。)
モデル:我叫陈雨荷。(Wǒ jiào Chén Yǔhé.)
あなた:我叫陈雨荷。(そうか、3-4ね。それからheはこのつぶれたような母音ね。そっちに気を取られると、chenの有気音がうまく出せないな。気を付けよう。)
モデル:你好。
あなた:你好。(これは自信を持って言える)
モデル:你好。
あなた:你好。(変調しているので2-3ね)

とこれくらい満足感のあるリピートができる。(ここのところ、NHKエデュケーショナルの社員・関係者の方はしっかり読むこと)

一つ言えば、自分がリピートするとき、自分の声をしっかり聴くことが、発音を良くする秘訣だ。だからリピートポーズはモデルの倍以上欲しいし、そのあと自分の声と第2回目のモデルを比較することが大事だ。

2007年以前の放送ではこのように2回づつリピートするのが常識だった。あれは役に立ったなあ。今の学習者さんは仕方ないから、ストリーミング再生やCDを停止しながらやると良いよ。まいにち中国語の1回分は15分間で終わる内容量じゃないんで。

以上、ラジオ講座の中の話でした。学習行程としては話が違う。本当は2回リピートで覚えられるなら、みんなすぐマスターできる。自分でやるときは、一つの文は飽きるまで(と言ってもせいぜい1セット4~5回くらいだろう)繰り返すと良いと思う。

by L-monger | 2013-05-02 14:58 | NHK語学講座 | Comments(9)  

Commented by ハリボー at 2013-05-02 20:42 x
リピート練習で思い出しましたが、前前期のレベルアップ中国語(大陸くん)では、リピート練習がそもそもゼロで苦労しました。声に出して読みたいのに、確か番組に組み込まれていませんでした。組み込まれていないと、一時停止とか面倒だから結局やらない不精者です。

S君の取材ノートも、特にはポーズなど組み込まれていないですが(単語のところとかはリピートできるかも)、勝手に本文解説でリジュンさんが本文を読んだあとの短いすきまで、必死にリピートしてます。

最近では、もうネイティブ話者が少し本文を言ったら、そのあとリピートを勝手にすることにしています。(ただしリピートに集中しすぎると、肝心の解説を聴くのがおろそかになる危険アリ)。機会を見つけてはリピートというのは、大事だと私も思います。
Commented by L-monger at 2013-05-03 18:28
ハリボーさん、笑いました。同じじゃん!本文解説の間にリピートするの。大陸くんでもS君でもやりました。私は皿洗っている最中なので、ボタンが押せないのです。まあ、だからだんだんメインで学習しなくなっているんですけどね。
Commented by ハリボー at 2013-05-04 07:29 x
るもんがさん、皿洗いの最中に聴いてなおかつリピートとは、また高度な技ですね。何かやりながら聴くと私は耳がお留守になります。

大陸くんのころは、まだ自分の中国語がさっぱりで、10年前に勉強したきりで放置しておいたのを思い立ってラジオ学習開始したばかりだったので、とてもじゃないけどリピートできるほど口も耳もついていきませんでした。

S君の取材ノートでは、やっと少し慣れてきたのでスキマリピート(もしくはなんちゃってシャドウイング)ができるようになりました。長い文章だったり難しい単語が入っているとぼろぼろですが^^;

確かに、詰め込みすぎでリピートさせないですね・・・でもあの短いスキマしかリピートできない!というわけのわからない緊張感を利用するのも手ですかね・・・実際すごく短いので、リジュンさんのリズムで言わないと追いつかないし。

あと、他の言語の講座でもやっているのですが、リピート練習が設けられているような親切な講座では、勝手に自分だけ2回リピートしてます。わりと長めにとってくれている場合は、2回いけるのでここぞとばかりに練習します。
Commented by ヨッシー at 2013-05-04 10:52 x
こんにちは。いつも楽しく拝読させて頂いています。
外国語が大好きなのですが、どれも中途半端で
旅行には不自由しないレベル。NHKの語学講座は
小島義郎先生の基礎英語からですから、もう35年以上
のキャリアーです。
おっしゃること、特に最近の講座への不満などは
全く同じで、「よくぞ言ってくれた!」って感じです。
もう50近いし、家族もいて、仕事も多忙なので、
相変わらず不熱心なリスナーですが、このサイトを
心の支えで頑張っていますので、いつまでも続けて
くださいね。 北海道札幌の男性会社員です。
Commented by L-monger at 2013-05-05 13:51
ハリボーさん、この10年間ばかり自然乾燥させた皿拭き&皿洗いと外国語学習(使うのはほぼ耳と口だけ。その時はテキスト見ない)をやっているので、慣れたものです。

李潤さんのリズムでないと言えないというはシャドウイングみたいな感じですね。すき間が多いと2回リピートは私もやってます。もったいなくて(笑)。
Commented by L-monger at 2013-05-05 13:56
ヨッシーさん、はじめまして。私と同様、基礎英語の幼児洗礼をうけられたのですね。私は基礎英語のラスト3か月から聞き始めて、主に力を養ったのは続基礎英語(安田一郎先生とマックス・E・ラッシュさん)でした。翻訳者になれたのも、そのおかげです。中学生の時にあのラジオ講座を聞いてなければ、今のようにラジオ講座ファンにはならなかったかもしれませんね。

同じ不満をお持ちとのことで、心強く感じました。コメントありがとうございます。今学期は何の講座を聞いていらっしゃるのですか?
Commented by L-monger at 2013-05-06 13:40
(るも) 上のリピートしているときに考えていることの例は、小理屈的なことを書いたけど、いつも理屈を考えているのではなく、何となく違うなと思うことの方が多い(特に声調の上げ下げ)。この記事を書くときにそれでは分かりにくいので、理屈の方を書いてみました。
Commented by よっしー at 2013-05-06 21:39 x
最近は毎日聞けず、ひたすらいい講座を録音し保存しておいて、ゆっくり聞くようにしています。
「ロシア語 かたつむりの初級編」とか
花本知子さんのイタリア語とか、
ハングルはチャンウニョン先生のとか
いろいろ楽しんで聞いてます。
また楽しく役に立つコメント期待してますね。
Commented by L-monger at 2013-05-07 17:48
よっしーさん、聞いていらっしゃる講座はいずれも120回や146回レッスンを使ってポイントをゆっくり教える、なかなかの良講座ばかりですね。Bonne continuation!(「頑張って」と言いたくないのでフランス語です)

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