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中国語の「枠構造」はドイツ語に似ているかも(16年8月6日)

ほんの思いつきだが、中国語にも「枠構造」があると考えると、語順について分かりやすいかもしれない。

「NHKラジオ ドイツ語講座 入門編」(2001年4月期;荒井訓先生;レオのドイツ語世界)を練習していると、ドイツ語では「枠構造」の語順を意識しなくてはならないと改めて気づく。ドイツ語未経験の人のためにざっと言うと、通常の語順「S + V + O」が「S + V1 + O + V2」のようになることだ。これじゃ分かりにくいから、具体例で言うと…

Ich gehe ins Kino. (私は映画館に行く)=現在形
Ich bin ins Kino gegangen. (私は映画館に行った)=一種の過去形(現在完了形を使うのだ)

のように、bin (be動詞的な助動詞)と gegangen (行ったの過去分詞)がins Kino(映画館へ)をまるで枠のように挟んでいる。

さて、ドイツ語を練習していたら、中国語にも一種の「枠構造」があるように見えてきた。

我・喝・酒。(私は飲む、お酒を)
我・昨天・喝・了好多杯・酒。(私は昨日、飲んだ、たくさんのお酒を)
我学中文。(私は学ぶ、中国語を)
我・每天都・学・一个小时・中文。(私は毎日、学ぶ、一時間、中国語を)

つまり基本の「S + V + O」の語の間に、別の語を挟むことで、修飾しているのではないだろうか。修飾語がこの位置に置かれることが多い(よね?)のは、枠構造を形成する為なんじゃないだろうか。

まだ思いつきの段階なので、今後、いろんな例に当たってみることにする。

by L-monger | 2016-08-06 18:38 | 中国語 | Comments(2)  

Commented by とど at 2016-08-06 23:14 x
 お久しぶりです。とどです。記事等は毎回拝読させていただいていたのですが、コメントはなかなかできず…でした。
 さて、今回の記事ですが、今から20年近く昔にどこかで聞いた話ですが、中国語(標準語)の語順は英語に似ているので、中国人は英語が習得しやすいということでした。当時はまだ「?」でしたが、これだけ語学を興味持って勉強(?)してくると、なるほど…と思います。
 一方、ご存知の通り、ドイツ語は英語に近い言語として知られています。
 となれば、ドイツ語と中国語の語順はほぼイコールとなるのだと思います。もちろん、慣例的な手法もありますので一概に言えませんが…。
 言語の歴史や人々の交流の歴史などまで考えると、意外と各言語の文法・語順の中に共通点はあるのかもしれませんね。
Commented by L-monger at 2016-08-08 14:22
とどさん、お久しぶり。コメントありがとうございます。
確かにSVOの語順である限り、ドイツ語≒英語≒中国語という等式は成り立ちそうです。しかし、中国語はときどきSOVにもなるのでやっかいです。いや待てよ。把構文でSOVにした場合は、「把」節自体をVOにしていると考えればS+ "V1+O" +V2 (+O)と二重のSVOなのかもしれません。面白い、面白い。

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