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15-4月号 ロシア語テキスト ちょい見 (15年3月23日)

初等テキストのジレンマなのだが、実用を重視すれば基礎知識が危うく、基礎知識を重視すれば実用に結びつかないという傾向にある。悪名高い「This is a pen. これはペンです」の英文だって実用じゃなく、基礎知識を教えるためだったと考えれば納得がいくだろう。(「This is my sister. こちらは姉です」がもっといいのだが、my とか your とか言わないといけなくなるね)

15-4月期「まいにちロシア語 入門編」(臼山利信先生)はサバイバルロシア語というテーマを選び、このジレンマに挑戦するようだ。以下、第7課の画像だ。NHK出版の立ち読みで見れない貴重なページ(笑)。
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ナ~イス!「弟のセルゲイ」「アンナおばさん」かあ。「私の」を回避したね。(あと数課したら、ちゃんと出てくる。)スキットはこのように実用的だが、超短いフレーズで真の初心者の敷居を低くしている。

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文法は実用表現を理解させるためにビシビシ入れておく。「文法性」という聞きなれない言葉を使うことを恐れない(生物学的な性と対比させる必要があるから)。

「こんなにまとめて文法やらされたらかなわん」と思う人がいるかもしれないが、私は良いと思う。一度で覚えるわけがないので、後で見返す際、一ページにまとまっている方が分かりやすいからだ。それに、たくさん書いてある内容は、簡単に性別を覚える方法だったりする。

ロシア語は他の外国語と違い、毎月の入門編の末尾に単語リスト(掲載されている課への索引つき)があるため、文法事項が分からなくても、その時の単語を思い出せば簡単に掲載課へ飛ぶことができる(ここなら、「弟」などを引けば、この「性別」の説明にたどり着く)。これは何年もずっと続いている、まいにちロシア語だけの良い伝統だ。サービス、イイネ!

私の4月期の第三外国語はこのロシア語か、ハングル講座にしようかな、と思っている。3/30の週に実際に聞いてみて決める。

by L-monger | 2015-03-23 14:32 | ロシア語 | Comments(2)  

Commented by レーナ at 2015-03-24 16:02 x
今回のロシア語は発音記号が書かれている点に着目しました。4年に一度位、手取り足取り予習要らずのロシア語黒田先生、イタリア語花本先生のような講座があると、語学が不得手で予習の気力が無い者(私)には助かります。るもんが様のおすすめで2014年度後半、イタリア語花本先生をイタリア語学習ゼロの状態から聴き始めましたが、楽しく聴けました。ありがとうございます。ラジオ・ロシア語の巻末辞書、同感です。本当に助かっています。2014年度のラジオ・ロシア語林田先生入門は入門の総点検も出来、かつ大人向けの興味にも応える良い講座でした。英語や他の言語にもこういう講座の出現を望みます。英語は受講期間が長すぎる(ラジオ基礎英語)か、賑やかすぎて白ける講座(テレビおとなの基礎英語)か、大海を泳いでいるようでゴールが見えない講座(ラジオ英会話など)しかなく、コンパクトに再点検が出来る講座が無いのが残念です(毒舌ですみません)。
Commented by L-monger at 2015-03-25 14:09
レーナさん、こんにちは。発音記号とは、文字の音価で[t]とか書いてあるアレですね。私は気が付きませんでした(笑)。
英語以外の講座だと「コンパクトに再点検が出来る」というのは斬新な視点です。私は現状のすっ飛ばしカリキュラムには批判的なのですが、そういう考え方もあるんですね。

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