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中国語の時刻表現が前方に来る理由(中)

「英語がわかれば中国語はできる」のCDで、英吉利語(英語)→中国語に変換する練習中です。(「他人の空似(中)」参照)。

一つ気づいたのは、英吉利語では時点・時刻の表現を文末に持ってくることが多いけど、中国語では文頭または動詞の前に置くということです。

我 妻子 今天下午 去 买东西 了。
(My wife went shopping this afternoon. / 妻は今日の午後、買い物に行きました。)

我 明天 在家。
(I'll be home tomorrow. / 明日は家にいます。)

語順の決まりだといってしまえばそれまでなのですが、「なぜこうなる必要があるのだろう」と考えてました。

そしたら、「過去形で悩む (中)」で「了」をつけないという話と絡めて、ピンときました。

英吉利語では動詞の時制があるので went , will be と言ったとたんに、「ああ、過去の話」「ああ、未来の話」と相手に伝わるのですが、中国語では動詞自体に時制のマーカーがありません。

「時点・時刻の表現」を動詞の前にわざわざ置くのは、そうしないといつの時点の話だか、あやふやになるからではないでしょうか!

この違いは、面白い影響を生んでいます。英吉利語は、動詞の形で時制を指定しているので、時点・時刻についてごまかした(明示しない)表現が可能ですが、中国語では(英吉利語や日本語から見ると)必要以上に具体的に時点・時刻を指定する習慣になっているような気がします。

具体性を重んじる中国人の性格を形成する働きもあるのかもしれません。

ダイタンな仮説かな?

by L-monger | 2005-09-21 00:59 | 中国語 | Comments(0)  

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